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孫崎享はサンデー毎日も「訂正」に追い込むのでしょうか /vanacoralの日記 から

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社民党・福島瑞穂党首からツイッターで賞賛されたり、共産党・笠井亮衆院議員と横田基地撤去のデモ行進をしたりと、左派陣営の間での孫崎享人気は留まる事を知りませんが、「リアル」の左派論客の中からやっと孫崎批判が出てきました。以下途中まで紹介。

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■佐高信の政経外科 連載665(『サンデー毎日』11.11増大号42ページ)
ベストセラー『戦後史の正体』に載る歴代首相の「色分け」に抱いた違和感
 遅まきながら、ベストセラーの孫崎享著『戦後史の正体』(創元社)を読み、その評価の軸にのけぞるような違和感を持った。これは、外務省の国際情報局長だった孫崎が「米国からの圧力」をポイントに戦後史を読み解いたものである。
 その最大のタブーに挑戦したかどうかで日本の戦後の首相を「自主派」と「対米追従派」に分け、前者に石橋湛山、岸信介、鳩山一郎、佐藤栄作、田中角栄、福田赳夫、宮沢喜一らを挙げ、後者に吉田茂、池田勇人、三木武夫、中曽根康弘、小泉純一郎らを挙げている。
 特におかしいと思うのは、岸、佐藤、福田が「自主派」で、三木が「対米追従派」であることである。
 孫崎によれば、岸は「従属職の強い旧安保条約を改定。さらに米軍基地の治外法権を認めた行政協定の見直しを行おうと試み」た点が評価され、佐藤は「ベトナム戦争で沖縄の米軍基地の価値が高まる中、沖縄返還を実現」したとして、こちらに入れられている。さらに福田も「ASEAN外交を批准するなど、米国一辺倒っでない外交を展開」したのだという。多分、孫崎から見れば、佐藤のノーベル平和賞受賞もメデタシメデタシなのだろう。
 しかし、日本国憲法を護(まも)ろうとするかどうかというモノサシを当てればどうなるか?
 岸、佐藤、福田はいずれも改憲派であり、逆に「対米追従派」に入れられている三木が護憲派である。
 改憲派は現憲法をアメリカから押し付けられたと主張するから、それに抵抗して変えようとする岸たちは“自主派”となるのかもしれない。
 けれどもアメリカはいまは日本に集団的自衛権も認めて改憲せよと迫っているのだから、護憲派の方が「自主派」となる。つまりは三木が自主派で、岸、佐藤、福田が対米追従派なのである。現首相の野田佳彦も追従派であることは言うまでもない。
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かくて佐高氏は孫崎氏を「リベラルな視点が欠如」「憲法に鈍感」とまで断罪。最後にこう結んでいます。

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 『操守(そうしゅ)ある保守政治家三木武夫』(たちばな出版)の著者、國弘正雄が指摘する如く、「日中国交正常化の井戸を掘ったのは田中角栄ではなく三木武夫」だった。三木が井戸を掘り、田中が最初の水を飲んだのである。中国との関係を重視する三木や田中が護憲派で、むしろ敵対した岸、佐藤、福田が改憲派というのも偶然ではない。私から見ると、孫崎の見取り図はいささかならず有害である。
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さて、朝日新聞で佐々木俊尚氏が批判的書評を行った時に圧力をかけて「訂正」に追い込んだ孫崎氏ですが、今度はサンデー毎日も「訂正」に追い込むのでしょうか。もしそうしたら、それこそ自分への批判を許さないチキン橋下と同レベルの人物である事を証明するだけですがね。
http://d.hatena.ne.jp/vanacoral/20121030

*vanacoralの日記 は ここまで

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読書 9.30
売れてる本 戦後史の正体 1945−2012 孫崎亨著/佐々木俊尚

自立への一助にできるか
 
 ロッキード事件から郵政民営化、TPPまで、すべては米国の陰謀だったという本。
米国が気に入らなかった指導者はすべて検察によって摘発され、失脚してきたのだという。
著者の元外務省国際情報局長という立派な肩書きも後押ししているのか、たいへん売れている。
しかし本書は典型的な謀略史観でしかない。
 日本の戦後史が、米国との関係の中で培われてきたのは事実だろう。
しかしそれは陰謀ではなく、米国の一挙手一投足に日本の政官界が縛られ、その顔色をつねにうかがいながら政策遂行してきたからに他ならない。
 そもそもどの国であれ、自国の国益を第一として動くのが当たり前だ。
だから本書のまえがきにもあるように「米国は日本を大切にしてくれている」「いや、日本を使い捨てにしようとしている」という議論自体が意味がない。
米は日本にとって守護者でもなく、国益のために日本を利用しようとする「他者」にすぎない。
そういうリアリズムが戦後の日本人には欠けていた。
 米国の傘の下で、米国との関係を尊重しながら工業成長にだけ邁進できた時代は終わり、国際社会のパワーはいまや分散し、日本は自立を迫られている。
 終戦直後に出た『旋風二十年』という本がある。
戦中は多くを報道できなかった新聞記者が「実は軍部が悪かったのだ」と暴いた本だ。
当時の国民はこの本に「そうだ、悪いのは私たちじゃなかったのだ」と胸をなで下ろし、結果として戦争責任の問題は他人事へと押しやられた。
 本書も「今の日本がうまくいっていないのは米国の陰謀があったからだ」と自己憐憫と思考停止を招くのか。
それとも「これからは自立していかなければ」と前に踏み出す一助となるのか。
後者であることを切に祈るばかりだ。
      (創元社、1575円=8刷20万部)佐々木俊尚(ジャーナリスト) 


孫崎亨のツイッターから・・・
https://twitter.com/magosaki_ukeru 
10月21日朝日新聞13面は「訂正」として、「9月30日付「売れてる本」『戦後史の正体』の記事で、1段落の記述に事実誤認がありました。
この段落10行分を削除致します」と掲載いたしました。
 
削除部分はこの訂正の中に示されていませんので、紹介します。
「ロッキード事件から郵政民営化、TPPまで、すべては米国の陰謀だったという本。
米が気にいらなかった指導者はすべて検察によって摘発され、失脚してきたのだという。
著者の元外務省国際情報局長という立派な肩書きも後押ししているのか、たいへん売れている。
しかし本書は典型的な謀略史観でしかない」。
朝日新聞のこの削除がなされた背景には、本twitterの読者が朝日新聞社ないし関係者に問題点を指摘されたことによる所極めて多大です。
ご支援を心より感謝いたします。
残念ながら、大手新聞は『戦後史の正体』が 発刊2月にして二〇万部の増刷し、書店によっては著者コーナー作成という社会的現象を出している状況ながら、完全に無視を続け、ようやく出た社説は「段落10行分を削除」の訂正記事をだしたものしかありません。
このことは、大手新聞の偏向を示すものとして極めて残念です。
なお、この間、多くの地方紙においては、共同通信配信の岡留氏書評を掲載して戴き、感謝いたします。
朝日新聞社は本来、佐々木俊尚氏の「自立への一助にできるか」という書評は掲載すべきでなかった。
しかし訂正に踏み切った勇気に感謝します。

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福島みずほ@mizuhofukushima
https://twitter.com/mizuhofukushima/status/255302382550937600
@magosaki_ukeru戦後史の正体」は、本当に面白く、有益でした。
いろんな資料や歴代首相の見方など参考になりました。
私は辺野古沖に基地を作ることに反対し、大臣を罷免になったので、外務省、防衛省などの役所を変えることができず、悔しかったです。これからもがんばります!

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*以上 東本高志@大分さんが CMLに投稿されたものを参考にして追加したものです。

*東本高志@大分
higashimoto.takashi@khaki.plala.or.jp
http://mizukith.blog91.fc2.com/



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