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Channel: 薔薇、または陽だまりの猫
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おりづるVoyageマガジン第47号 証言─私の体験─ほか

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おりづるVoyageマガジン
◆◇◆   〓NO.47〓 ◆◇◆
2012/4/11
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【目次】

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◆最新ニュース!
 被爆者一行チェルノブイリ特別プログラムに参加 他
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◆証言 ─私の体験─ 第5回乗船中の喜多村隆昭さん
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◆核をめぐる世界の動き『ソウルで核セキュリティサミット開催』
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◆おりづるインターン募集開始!ー締め切り2012年5月25日(金)
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◆行ってみよう!読んでみよう!─イベント&参考図書紹介─
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◆Action for PEACE─あなたといまできるコト─
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 みなさんご無沙汰しております。
外はすっかり春の陽気で、桜の舞い散る季節になりましたね。
みなさんいかがお過ごしでしょうか。
第5回「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」は、チェルノブイリでの視察を終え、インドコーチンに向けて航海を続けています。 
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◆◇◆   最新ニュース! チェルノブイリ特別プログラム他    ◆◇◆
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▼カンボジア・タイでの原爆展示・講演会 計屋さん&末永さん
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11192426379.html

▼ギリシャはアテネの小学校訪問
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11219160266.html

▼イタリアはローマの大学、図書館、シンポジウムで証言
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11218004439.html

▼高汚染のベラルーシのゴメリで、地元の医師・住民と活発な交流を行いました
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11213953377.html

▼チェルノブイリ博物館を訪ねました〜今日の日本にもつながる様々な教訓
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11212927229.html

▼チェルノブイリ原発とその周辺を訪問しました
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11211790324.html

▼チェルノブイリ特別プログラム、始まります!
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11212927229.html

▼チェルノブイリ原発とその周辺を訪問しました
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11211790324.html

▼原発建設に揺れるトルコ・イスタンブールで、原爆の証言と中東非核地帯会議の報告をしました
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11211061645.html

▼スペインにてカタルーニャ州政府と学生らと交流!
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11211844925.html

▼喜多村隆昭さんがギリシャのピレウスで市長と面会、アテネでは記者会見に参加しました
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11208219587.html

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        ◆◇◆ 証言─私の体験─ 『喜多村隆昭さん』 ◆◇◆
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 第五回「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」に現在乗船中の、喜多村隆昭(きたむらたかあき)さんが
3月24日にイタリア・チビタベッキアで行った証言です。
「二度と戦争はしたくない」と話す喜多村さんの強い意思の原点を垣間見る気がしました。
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私は長崎市で被爆しました。当時16歳で、学徒動員で長崎市の隣の市にあった海軍の飛行機製作所で働いていました。
1945年8月6日広島に原爆が投下されましたが、その被害状況については正確に長崎には伝えられていませんでした。
 8月9日11時2分真夏の晴天の日でした。海軍飛行機製作所にいた私は、強烈な閃光を感じましたが、そのまま仕事を続けていました。午後長崎市上空から黒い煙が上がり、焼けこげた紙片などがヒラヒラと舞い降りていました。

 工場より帰って夕食をとっていると、長崎で被災した多数の人々がわが市の小学校に収容されているので、母も含め、婦人会はこの人たちの看病、救助に出動せよとの伝達がありました。
翌8月10日、工場に出勤してみると私たちを指導する担当者から救護隊に行くように命じられ学生、見習い行員あわせて約100名は被爆地長崎へ汽車で向かいました。
燃えくすぶる一面の焼け野原、周囲の山々は緑色は消え、茶褐色に変色していました。
戸板に乗せられて救護所に運ばれている少女。
まだ焼け残りの火も赤々としていました。
隊列を組んで足早に進む私たちは、哀れさを思うのみ。
兵器工場の鉄骨は爆風で大きく傾いていました。
この時の情景は爆撃の熱線、風圧の恐ろしさを表していました。
翌8月11日、12日と13日は死体の片付けを行いました。
8月11日には上空に米軍の偵察機が飛来しましたが、他に知らせるサイレンも被爆していたので、傍の空き缶を叩き、大声で「敵機来襲」と叫ぶのみの有様でした。
傍の防火水槽の横には爆死した20歳くらいの若い女性が安置されていましたが、迎えに来る家族の姿はありませんでした。
左腕には大きな裂傷があり、そこからは気泡が吹き出していました。
 8月の炎天下の作業で喉が渇きましたが、用意した飲み水はないので、近くに消火用に掘られた浅い井戸の水を空き缶ですくい喉をいやしました。
この汲み上げた水の中には爆風で飛び散った草木の葉や藁の破片が浮いていましたが、これらのゴミを取り除き、この水を三日間飲み続けていました。
このとき、外傷などはありませんでしたが、後日考えるとこの水を飲んだために後日病になる原因だったように思います。
8月13日に帰省し、2日後は8月15日終戦となりました。
数日間下痢が続き、疲れで大変でしたが、静かに休養をとっていました。
その後、舌、上あごに癌が生じ3回手術を行いました。

喜多村さんは、ご自分の体験を話された後、福島の事故についても被爆者の視点からお話されました。
放射能の長期化する被害の恐ろしさに触れ、国は原発に依存しなくてもよい新たなエネルギー源に力を入れていくべきだと語り、参加者の強い興味を引いていました。
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(証言要約:島田優奈)

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    ◆◇◆ 核をめぐる世界の動き  ◆◇◆
    『ソウルで核セキュリティサミット開催』
  
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 3月26〜27日、第2回「核セキュリティサミット」がソウルで開催され、50カ国以上が集まりました。
核セキュリティとは核物質の盗難や核施設への攻撃などの「核テロ」を防ぐ保安措置のことです。
サミットの声明は、核兵器の原料となる高濃縮ウランと分離プルトニウムの管理は「とくに注意を要する」と確認しました。
オバマ大統領は韓国での講演で「我々がテロリストの手に渡らないようにしている物質、つまり分離プルトニウムを増やすことは絶対にしてはならない」と述べました。
日本はすでに45トンの分離プルトニウムをため込んでおり、今後六ヶ所村の再処理工場が稼働すればさらにそれが大量に増えてしまいます。

(川崎哲)
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  ◆◇◆ おりづるインターン募集開始!ー締め切り2012年5月25日(金) ◆◇◆
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「核問題に関心がある」「広島・長崎そしてヒバクシャについてもっと知りたい」
「平和教育の分野で学んだことを実践してみたい」「NGOの実務を経験してみたい」という、
好奇心あふれるみなさんの応募をお待ちしております。

◆期間 : 2012年7月〜2012年12月
◆勤務地 :ピースボート事務局
(「ピースボートセンターとうきょう」内、東京都新宿区)
◆応募締め切り:2012年5月25日(金)

応募方法など、詳しくは以下のウェブサイトかブログをご覧ください。

【ウェブサイト】
http://peaceboat.org/staff/intern/index.shtml
【ブログ】
http://ameblo.jp/hibakushaglobal/entry-11192514906.html


<問い合わせ先>
ピースボート事務局 (10:00〜19:00 土日祝定休)
info@peaceboat.gr.jp
TEL 03-3363-7561 FAX 03-3363-7562
〒169-0075
東京都新宿区高田馬場3-13-1-B1
担当:大竹更(おおたけ・あらた)

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   ◆◇◆ 行ってみよう!読んでみよう!─イベント&参考図書紹介─ ◆◇◆
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             ◆◆◆行ってみよう!◆◆◆
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☆★☆“ビキニ事件と福島原発事件を体験して    
     〜第五福竜丸乗組員 大石又七さんのお話”☆★☆
                                   
 杉並から全国に広がった原水爆禁止署名運動の出発点はビキニ水爆実験でした。
 再び、放射能におびえる今、ビキニ事件・原発導入・福島原発事件を体験した、
現代の語り部大石さんのお話をじっくりと聞きませんか。ぜひ、ご参加下さい。

日時:2012年4月22日(日)、2時〜5時(開場1:40〜)

お話:大石又七さん(第五福竜丸乗組員)
   著書:『死の灰を背負って』、『ビキニ事件の真実』
   『これだけは伝えておきたい─ビキニ事件の表と裏』
   『予言』・・・当日、会場で販売します。

場所:庚申文化会館(杉並区高円寺北口の純情商店街を通り、
  突き当たりを左に折れ、庚申通りのドーナツ屋隣、駅から5分)

資料代:500円(高校生以下無料)

主催:歴史をたずねる会@杉並

連絡先:丸浜 e-maruha@jcom.home.ne.jp 、
    茶房高円寺書林(HPあり)(03-6768-2412)
    sabo.kouenjishorin@gmail.com

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             ◆◆◆読んでみよう!◆◆◆
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●『被爆者はなぜ原爆症認定を求めるのか』
著:伊藤 直子,田部 知江子,中川 重徳 
出版社:岩波書店 価格:504円(税込)

生きているうちに原爆症の認定を受けたいと願う被爆者たちによる原爆症集団起訴を取り上げた本です。
2006年に出版された本なので、少し前の本になってしまいますが、放射能の健康への影響をヒロシマ・ナガサキから
考えていく上でとても重要な資料となるのでおすすめです。



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     ◆◇◆ Action for PEACE ─あなたといまできるコト─ ◆◇◆
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★映画を観る!日本各地・世界各国で続々と上映会が行われています。
 まずは、2本のドキュメンタリー映画を観てみよう!
 上映日程⇒http://ameblo.jp/hibakushaglobal/

★映画のDVDを購入する!ご友人などにもぜひ紹介してください!
 ご購入希望⇒http://www.peaceboat.org/info/hibakusha/

★冊子を読んで広める!
 ダウンロード希望⇒http://www.peaceboat.org/info/hibakusha/

★上映会を開こう!上映権付きでのDVD販売を行っています。
 学校や地域で上映会を開いてみませんか?
 ご購入希望⇒http://www.peaceboat.org/info/hibakusha/

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              ◆◇◆ 編集後記 ◆◇◆
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 最後になりましたが、遅ればせながら自己紹介をさせていただきたいと思います。
今月からメルマガを書かせてもらっております、ピースボートおりづるプロジェクトインターンの島田優奈と申します。
被爆の実態を知れば知るほど、なぜ日本はまた放射能に悩まされているのか矛盾を感じます。
自分の国のことであるヒロシマ・ナガサキを自分の言葉で語れるようになるため、こちらでしっかりと学んでいきたいです。
そして、受信したことを、国内・国外に向けて発信していきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。

(インターン・島田優奈)


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おりづるVoyageマガジン
編集・発行: ピースボート
〒169-0075 東京都新宿区高田馬場3-13-1-B1
Tel . 03-3363-7561 (担当: 渡辺) Fax. 03-3363-7562
E-mail: info@peaceboat.gr.jp
ウェブ: http://www.peaceboat.org/
おりづるブログ: http://ameblo.jp/hibakushaglobal
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