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Channel: 薔薇、または陽だまりの猫
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参考・23日 小泉純一郎の「本気」の演説、ということです。

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小泉純一郎です。
 
私どもは政界を引退していた。何を今更という人もいるでしょう。しかしあの3月11日の原発事故、地震、津波、大震災を見て、これは大変なことが起こっているんだと、非常な危機意識を持ちました。今までの政界の経験、できることと、できないことはあるけれども、今まだ元気がある、何か自分たちにできることがはないかと考え、始めました。
 
都政の問題は原発だけではないと言われる。確かにそうです。防災の問題、医療福祉の問題、待機児童の問題、様々な都市機能の問題、課題はたくさんある。しかし原発の問題以外は、誰が都知事になっても、たいして違いがない。最も大きな違いは原発をどうするかではないですか。
 
私どもは「原発は安全だ、原発がエネルギーコストが一番安い」と、専門家の話を信じていた。しかし、あの事故を見て、スリーマイル島の事故や、チェルノブイリの事故を勉強してみて、原発が一番安全だとか、原発のコストが一番安いだとかは、とんでもないごまかしだとわかった。今までの反省も踏まえて、これからの日本は、原発なしでやっていく世界を目指さなければならないと思ったんです。
 
東京オリンピック・パラリンピックを原発ゼロで成功させたいと言ったら、「なんと無責任なことを言うんだ」と、オリンピック関係者が言い出した。原発なしでオリンピックができるのかと、小泉批判を始めた。
 
ところが調べてみると、昨年オリンピック招致委員会はIOC委員会に向かって、「東京オリンピック・パラリンピックは原発なしでやっていける」と世界に宣伝していたじゃないですか。東京が原発なしでオリンピック・パラリンピックを成功させる。それを世界に発信させる。東京の様々な暮らし、経済活動、これも原発なしでやっていけるんだという姿を見せれば、日本は変わっていくと思います。
 
その力を都民は持っている。
 
今回の都知事選挙では多くの課題があるけれども、何を重要視するかというのは、有権者それぞれ自身の判断です。
 
私は原発の問題を最重要視している。やればできるほうになぜ政治が進まないのか。原発が必要だ、原発がなければ日本は発展できない、そういう人の多くの批判の一つは「小泉はそういうことを言っているけれども、対案を出さないじゃないか」というもの。
 
原発の問題は広くて深くて大きな問題です。原発を廃炉にするには40年50年かかるじゃないですか。廃炉の技術の研究者は、国も責任をもって育成していかなければならない。原発なきあとの地域の復興、発展はどういう産業が必要か。原発に変わるエネルギーにも、様々なエネルギーがあるでしょう、それをどうするか。
 
さらに原発なしで今後起こる問題というのは、私一人でできるわけないじゃないですか。また、私一人で対案を出したら、それこそ無責任なんです。政治が方向を出して、原発なしでやっていけるという方々の、知識と知恵を活かして、原発なしでやっていけるプログラムや対策を考えて、それに向かって進むべき方向を決めるべき。一人で対案を出せという方が無責任だと思う。日本には様々な良い知恵をもった方がいます。
 
また外国にも原発は大事な問題だと考えている人がたくさんいる。昨年11月国連の事務総長、潘基文事務総長と世界銀行のキム総裁が、国連・世界銀行は今後、原発に対する支援は行わないと発表したじゃないですか。多くのマスコミや新聞は報道しなかったけれども、よく調べてください。国連の各国でも、原発がほしいという国があるけれども、果たしてそんな危険性が高いものに国連は支援していいのかという危機感の表れだと思います。
 
私どもは、夢を持っている。理想を掲げるのは政治じゃないと批判する人もいます。しかし、原発ゼロで東京は発展できる、日本の経済は成長できるという姿を見せることによって、日本は再び世界で自然をエネルギーにする国なんだな、環境を大事にする国なんだな、そういう発信をする国になりうる。その夢や使命感を持って、候補者は立ち上がってくれたんです。
 
どうかみなさん、この大事な都知事選挙、今回の都知事選ほど都知事が誰になるのかによって、国政を動かせる政治はめったにない。必ず今の「原発がなければ日本はやっていけないんだ」という方向を、変えることができる。だから私は応援するんです。非常に厳しい戦いなのはわかっているけれども。
 
皆さん自身がこれからの、都政だけではない、国政に対して、本当に原発をすすめていいのか、原発なしでやっていけるのか、それを考えてもらう、そしてやはり、生き方を変えていこう、使命感を持って、昔ながらの、自然とともに、生きることを作る日本をつくろう、東京都をつくろう、こういう思いに立ち返って、みなさんのご支援をお願いしたい。心から小泉、お願い申し上げます。

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