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デマと虐殺 語り続ける 関東大震災 「生き証人」97歳 長島花樹さん/東京新聞

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20130831/CK2013083102000117.html?ref=rank

九月一日、首都圏に甚大な被害をもたらした関東大震災から九十年を迎える。揺れや大火で壊滅状態となった首都圏では「外国人が暴動を起こした」といったデマから虐殺が起きた。七歳の時に被災した豊島区の長島花樹(はなき)さん(97)は「うめき声が今も耳の奥に残っている」と話す。 (杉戸祐子)

 大震災から数日後、長島さんが栃木県内の親類を頼って避難するため、鉄橋の落ちた荒川を豊島区の自宅近くから、埼玉県側に渡し船で渡ろうとした時のこと。「ギャア」「ウーン」。川堤で日本人が朝鮮人を虐待する声が聞こえてきた。

 目の当たりにはしなかったが、「ひどいことをしているのは子どもにもわかった」。背景にデマがあることは知っていた。「警官が『朝鮮人が井戸に毒を入れたから飲まないように』と言って回っていた。警察もすっかり混乱していた」

 他にも、通っていた小学校の教諭が話し方の特徴から日本人に外国人と間違えられ、「捕まって袋だたきにされそうになった」。通りがかった同僚が事情を話して解放されたが「通りがからなかったら殺されていただろう」。

 おしゃれ心から髪を「おかっぱ」にしていた知人の男性が、外国人と間違えられないように「七三分け」に変えたことも、目に焼きついているという。

 長島さんは今もこれらの記憶を語り続ける。

 「あの揺れを思えば普通の地震は怖くない。ただデマは本当に怖い」

◆都内では催し

 関東大震災での虐殺について学び合う「関東大震災90周年記念集会」が31日、千代田区の明治大駿河台キャンパスで開かれる。研究者や弁護士らが基調報告や講演を行う。午前10〜午後5時半、資料代1000円(学生500円、高校生以下無料)。問い合わせは事務局田中さん=電080(9414)0901=へ。

 港区の在日韓人歴史資料館では31日から企画展「関東大震災から90年、清算されない過去−写真・絵・本からみる朝鮮人虐殺−」が始まる。12月28日まで(日、月曜休館)、午前10〜午後6時。入場無料。9月14日午後2〜5時には記念セミナーを開く。事前申込制。参加費1000円(学生500円、高校生以下無料)。問い合わせは資料館=電03(3457)1088=へ。

 <大震災後のデマ> 地震や火災の混乱の中で「朝鮮人が暴動を起こした」といったデマが発生。戒厳令が敷かれ、関東各地で住民による自警団や軍隊が朝鮮人や中国人、社会主義者らを殺害した。犠牲者は数千人に上るとされるが、政府の調査は行われていない。


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