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スタジオイースター社員“アニメ村”ルールを告発 時給250円、サビ残・・・/MyNewsJapan

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萌えアニメ、コナン、べるぜバブ…スタジオイースター社員3人が“アニメ村”ルールを告発 時給250円、サビ残徹夜、退職強要…
佐々木奎一 16:16 02/23 2013

萌えアニメ、名探偵コナンなどのアニメの背景を手掛ける制作会社スタジオ・イースターの社員3人が、長時間の肉体労働で身体を壊した挙句に減給させられたり、徹夜のサービス残業などで体調を崩し退職強要を迫られたり、1人部署に隔離され解雇寸前に追いやられた等を理由に、12年4月、会社を相手取り、計3272万円(提訴時)の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。長時間のサービス残業を強要し、それができない社員の給料を下げ、身体を壊すまで働かせ、使い捨て、また次を採用する。こうした劣悪な環境ながら、意外にも同社は、アニメ業界のなかでは給料は良い方だという。原告3人と会社への取材に基づき、一見華やかにも見えるアニメ産業の深い闇を詳報する。(訴状全文は記事末尾よりPDFダウンロード可)

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【Digest】
◇「サインしないと休めません」
◇「時給250円」研修時→「月15万円」研修後
◇1人部署に飛ばされ、業務指導書連発、懲戒処分で解雇寸前
◇3200万円強の賠償求め提訴
◇アニメ業界のなかではいい方
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◇「サインしないと休めません」
 スタジオ・イースターは1985年に設立。本社は東京都杉並区内で、韓国支店と合わせ、計約95人の社員がいる。原告によると社長の東潤一氏は、アニメの背景の絵描きとしては大御所で、「社長を親方とした徒弟制のような会社」という。
 アニメの背景を手掛ける会社としては、日本で制作するアニメの約1割のシェアを占める。例えば最近の作品では、『えびてん』『名探偵コナン』『PSYCHO−PASS』『好きっていいなよ。』『トータル・イクリプス』『べるぜバブ』といったテレビアニメを手掛けている。

 同社のアニメ部門は、「背景」「仕上げ」「撮影」の3つある。

 「背景」とは、アニメの背景の制作。美術監督の指揮の下、約40人の背景スタッフがいる。

 「仕上げ」とは、アニメのキャラクターなどに色を塗ること。同社では約10人が従事している。

 「撮影」とは、背景、仕上げを終えたデータを合成、加工する部署。スタッフは約7人。

 ほかに、マネジメント部門やシステム部門などがある。

 原告の猪鹿倉(いがくら)智幸氏(実名、30代前半)は、もともとコンピュータグラフィックスのキャリアを積んできた人物で、アニメの会社に入るのは、スタジオ・イースターで2社目だった。アニメ業界に入った理由を、こう語る。

 「ちょうど時期的に、CGをアニメでもどんどん使い始めていたので、アニメ会社に一回入って勉強してみようかな、という思いで、前の会社に入りました。でも、経営が難しくなる中で、偶然、スタジオ・イースターのチーフに声を掛けられ、手伝ってほしい、ということで、入社しました」

 こうして09年12月14日、入社した。部署は撮影部だった。しかし、入ってみると、「前のアニメ会社と比べても、労働条件がメチャクチャでした」という。

入社前の説明では、勤務は朝10時から始まり、夜7時に帰社、と聞いていたが、実際は、朝9時過ぎから夜9〜10時まで作業することが多かった。徹夜の日もあったという。

 猪鹿倉氏は、前の会社では月収23〜25万円程度だった。スタジオ・イースタでは、28万円になった。しかし、前の会社は隔週で週休2日の週があったが、ここでは週休1日。サービス残業も多く、多少給料が上がっても割に合わなかった。

 しかも、入社当初から、原画やレイアウト用紙を「スキャナーで大量にスキャンする業務」を長時間させられた。これは専門のグラフィックスの作業とはかけ離れた、過酷な肉体労働だった。

 そのスキャナーはA3もとれる業務用のスキャナーで、2〜3kgもあるフタを、ひっきりなしに上げ下げして開閉しなければならなかった。

 「アニメーションのスキャンの素材は、カット単位といって、カット毎に束になっています。それを開けて、1枚1枚スキャンしなければならない。自動スキャンはできません。大きさがA3、A4などバラバラでテープでつないである素材も多いので、自動だと紙詰まりになってしまう」(猪鹿倉氏)

 納期にも追われた。

 「とにかく、急がないと終わらないんです。そもそも前の会社は、せいぜい10〜20カットでしたが、ここでは、数百カット。仕事量が10倍以上になりました。それに、前の会社では、長時間になる場合は、ローテーションをしていましたが、そうした配慮もありませんでした」(猪鹿倉氏)

 こうして入社から3か月後、身体に異変が起きた。スキャナーのフタを持っていた左腕と左肩、そして首がしびれるようになり、徐々に悪化して、歩くのさえ困難になってしまったのだ。起き上がれなくなり、ほとんど寝たきりの状態となったため、病院に行くと、「頚椎症」と診断された。やむを得ず、上司にこう申し出た。

 「2週間、会社を休みます」

 すると、上司はこう言ったという。

 「『2週間で会社に復帰できないようであれば、退職します』という紙にサインをしないと休めません

.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

http://www.mynewsjapan.com/reports/1775


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