松原明さんから
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きのうは最後の官邸前金曜デモでした。
以下、2つの速報です。テントに対する圧力が高まるなか、テントひろばでは年
末年始もイベントが続きます。ぜひ参加して盛り上げていきましょう。
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●くじけない!遺影の前で誓う「脱原発」〜テントひろばで「あおぞら放送」と
「追悼会」
12月28日、雨天のなか今年最後の官邸前金曜デモがあった。経産省前テントひろ
ばでは、午後4時から「あおぞら放送」があり、脱原発派の立候補者(丸子安
子・三宅雪子・橋本久美の各氏で今回落選)による「総選挙振り返り」があっ
た。また「原発いらない福島の女たち」の椎名千恵子さん・黒田節子さんやテン
ト代表・渕上太郎さんらが出演し、テント474日を振り返った。黒田さんは「た
たかいは選挙だけでない。くじけない。やることは一杯ある。テントをつぶされ
ないためにも頑張ろう」と檄を飛ばした。ジョニーHは石原伸晃に捧げる替え歌
「ひよっちゃうな」を歌い、喝采を浴びた。午後5時すぎからは、100人以上がテ
ント前に集まり、今年亡くなった4人のテント仲間を追悼した。降りしきる雨の
なか、参加者は遺影の前で黙祷し、「脱原発」への決意を新たにした。(M)
↓写真速報
http://www.labornetjp.org/news/2012/1228shasin
↓アーカイブ録画(内容充実していました)
http://www.ustream.tv/recorded/28091666
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●「福島原発事故は終わっていない」〜12.28官邸前デモで菅井益郎さん訴え
「取り戻そう原発ゼロの国」のプラカードが目立つ。12月28日の官邸前には雨に
もかかわらず多くの人が集まり、「再稼働反対」「原発ゼロ」を訴えた。マイク
を握った菅井益郎さんは、「福島原発事故は終わっていない。世界から、将来を
担う子供たちから、我々一人ひとりが問われている」という黒川清国会事故調査
委員長の言葉を引用した語った。「安倍さんは国会で決議してつくられた『国会
事故調査委員会報告書』をちゃんと読んでいるか。しっかり読んでから対応すべ
きだ。国会事故調委員長の黒川清さんは、福島の生んだ世界の大学者、二本松出
身の朝河貫一を引いて、福島原発事故を反省して二度とこうした事故を起こさぬ
ようにと書いているが、国会議員はしっかり読んで活用すべきだ」と訴え
た。(Shinya)
↓写真報告
http://www.labornetjp.org/news/2012/1228shinya
↓高須裕彦さんの動画(国会正門前)
http://www.facebook.com/photo.php?v=467065103356396
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他の情報。井戸川町長不信任決議に関する堀切さんの記事が大反響です。ツイッ
ター転載がすでに379になっています。通常10〜20くらいですから、記録的な数
字です。関心の高さが窺われます。
↓
http://www.labornetjp.org/news/2012/1225idogawa
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松原 明 mgg01231@nifty.ne.jp
http://vpress.la.coocan.jp ビデオプレス
http://www.labornetjp.org レイバーネット
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井戸川町長不信任決議に関する堀切さとみさんの記事/レイバーネット
12月20日、双葉町議会の最終日。井戸川克隆町長の不信任案が、可決成立した。議会を傍聴した私は、その瞬間を呆然とした思いで見つめていた。自分はただ傍聴してるだけで、何もできなかった痛恨の念があり、この数日間、ただただ呆然としていたが、多くの人から「双葉町長を励ましたい」「議会に抗議したい」そして「双葉町はこんなことでは終わらない」という町民の声が寄せられた。「正しいことしてるから叩かれるんだよ」。井戸川町長にもその声は届いているだろうし、思いに揺るぎはないことを思いつつ。(堀切さとみ・映画『原発の町を追われて〜避難民・双葉町の記録』制作者)
--------------
双葉町議会のリポートをします。前町長の息子である(こんなレッテルを貼りたくもないのだが)岩本久人議員(写真下)が、不信任の理由を次のように述べた。
「町長は町民の声をきく努力をせず、町民との考え方にかい離があり、自分の考えに固執している。・・・それに比べて議会は、多くの町民の声をきいてきた」
「復興のためには福島県の汚染から出る放射炎汚染土壌やがれきの処分問題は避けてはとおれない。それなのに十一月二十八日の中間貯蔵施設の現地調査を議論する会議に、町長だけが欠席し、福島県や町を落胆させた」
これを受けて、井戸川町長(写真上)は「町民の不満が解消されないのは、事故責任者が我々を放置していたからに他ならない。健康問題、賠償問題など、町民に損をしてほしくないという思いで精いっぱい尽くしてきた。まだまだやるべき仕事が多くある中で、不信任は残念でならない。町民どおしがいがみあうことなく、一丸となって戦えるような仕組みづくりに、議会の皆さんは力を尽くしてほしい」と反論した。
この町長発言の後、岩本町議ないし他の議員からの意見があるのかと思ったが「質疑なし」「討論なし」で、本当にあっけなく採決になってしまった。私は議会の傍聴は初めてだったのだが、このやり取りをみていて、何か仕組まれたものを感じた。なぜ今、不信任なんだろう・・・。
井戸川町長を解任しようという動きは、これまでに二回あった。 理由は「町長は独断的だ」「役場が県外にあることで、県内に避難している町民は不利益を被っている」というものだ。町長は、双葉町民は県内・県外避難者の対立を深刻化させないために苦渋の決断として、役場の福島県内移転や、旧騎西高校の弁当の有料化などを決めた。にもかかわらず、三度目の不信任案が十二月二十日に出され、あっという間に八人の議員全員の賛成によって、可決成立してしまったのだ。誰かに頼まれたかのように、何の迷いもなく。
3・11の直後。井戸川町長は、町民を内部被ばくのリスクから遠ざけるため、役場を福島県外に移し、埼玉県の旧騎西高校に多くの町民を避難させた。私はそんな双葉町に共感し、握手したい気持ちで取材を始めた。
騎西高校は唯一残った避難所として、今も160人の町民が暮らしている。一方、福島県内では佐藤雄平知事、福島県立医大を中心に事故の被害を最小化するためのキャンペーンが張られ、「除染をするから帰還せよ」という政策がとられ続けてきた。井戸川町長はこの安易な帰還政策に反対し「チェルノブイリ基準」を示しながら「福島県内の多くの場所は、今なお人が住んではいけない汚染状況にある」と訴え続けた。すべては、目に見えない放射能から、子どもたちの未来を奪ってはならないという思いからだ。
十月にはジュネーブで、放射能汚染による内部被ばくから町民を守ろうとしない国の無策ぶり、無責任さを訴えたが、本来これは福島県知事がやるべきことだ。しかし実際にはそうはならず、小さな町の首長がたった一人で告発しに行くしかないということが、この国の惨状を示してあまりあると思う。
福島県内の自治体の多くが、帰還政策に追従していく中で、井戸川町長は、町民の命と権利を守るために孤立無援で闘ってきた。そんな町長の存在は「福島は安全だ」といって事故の責任をうやむやにする国、県、東電にとって、目の上のたんこぶだったに違いない。だからといって、国や東電が井戸川おろしをするわけにはいかなかったのだ。
岩本議員は「町長は町民の声を聴く努力をしていない」という。 こんな言葉が、双葉町民から出てくることに愕然とする。何を根拠にそう言うのか。町長は福島県内の仮設を回って懇談会をしてきた。仮設を回る回数が足りないというなら、もっと回ればよかったのか? そして、そういう町議こそどれだけ町民と向き合ったのか。
3・11直後の福島第一原発の爆発のとき、避難できず町にとり残された三百人の無念さを背負い続け、町民すべての被ばく検査が終わるまで、自分は検査をしないと言いはる町長を、私はとても暖かい人だと感じるのだが。よその人間が双葉町のことを見つめているのに、双葉の議会が町長のしてきたことを認めないというのは、・・・ちょっと度量の狭さを感じてしまう。
中間貯蔵施設の会議に出なかった町長のことを「自分の町、自分の考えだけでコトにあたろうとした」と岩本議員はいうが、自分の町のことを考えることがなぜ悪いのか。岩本議員は誰と向き合っているのだろう。町民感情の頭越しに着工を急ぐ、県と向き合ってるのかな。また町議たちは、町長が主張している「町民の健康問題」については、何も見解を言わない。私は町議ひとりひとりにそれを聞きたいと思う。井戸川町長にインタビューしたとき、「私は反原発ではない。ただ、日本を滅ぼしたくないだけだ。健康な子孫を残すということが大事で・・・・」と語った。そのことに対して、どうして誰も共感しないのだろうか。反論でもいい。なぜかかわろうとしないのか。
佐々木清一議長に至っては、議会の後の記者会見で「国とけんかするのも、放射能について言及するのもいいが、町民を一つにすることを考えるべき。自分ひとりの考えでなく、町長としてやるべきことは双葉郡をひとつにすることだ」と言った。自分の考えもなしに県のいいなりになることが、町民に向き合うこととどう結びつくのか。町民の頭越しに中間貯蔵施設を作ることを前提とする会議に対し「自分は反対だ」と表明することも許されない。・・・原発事故の最大の被害者である町の議長が、それを許さないのだ。とにかく歩調を合わせることが大事なのだ。こんな議会がどうして、町民のやるせなさに向き合えるんだろう? 前代未聞の世界的な原子力災害に対し、本気になって向き合う井戸川町長に、追いつける人は双葉町議会にはいない。
不信任が決まったことを知った、旧騎西高校の避難所の町民たちは「あんなに頑張ってくれてる町長なのに、本当に許せない」と、悔しさを隠せない様子だった。泣き出す人もいて、つらかった。傍聴席から「町長は町民思いだ!」と叫べばよかったのに、できなかった自分を苛んだ。しかしこの不信任決議は、マスコミの報道とは別にどんどん広がり、多くの人が井戸川町長にエールを送っている。そして今、町長不信任に抗議する、双葉町民の署名活動が始まった。「双葉の人間はおとなしい」と言ってきた人たちが、動き始めているのだ。日本社会はちょっとだけ成熟している・・と思う。
井戸川町長は、自分のしていることがすぐには理解されないことを知っている。そして、個人が自分の考えを表明することが、民主主義の基礎だということも。こんな人が、双葉町の中から登場してくることが、未来を作ることになる気がしてならない。
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*双葉町連絡先(井戸川町長激励先)
双葉町役場
◆埼玉支所 (双葉町災害対策本部)
住所 〒347-0105 埼玉県加須市騎西598-1(旧埼玉県立騎西高校内)
TEL 0480-73-6880(代表)(受付時間:午前8時30分から午後5時15分)
FAX 0480-73-6926
E-mail saitama@town.futaba.fukushima.jp
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経産省前テントひろば 470日目 テント日誌 12/23
<テント日誌 12/23(日)――経産省前テントひろば 470日目>
嵐の前の静けさか・・・ 静かな一日
大飯活断層調査大詰めへー直ちに運転停止を!
朝からどんより曇っていて雨になるかな?と心配しながらテントへ。
昨夜の風で落ちかけていた あおぞら放送の看板をKさんに直してもらい、雨で汚れた展示をはずして座り込みました。
午前中は人通りも少なくとても静か!
午後になって座り込みの人もふえ時折太陽も顔を見せてくれて少し明るい雰囲気になりました。
広瀬さんの講演を聞きにいらしたという郡山の女性が立ち寄って下さり、少し話して帰られました。
連休のせいか、観光バスの乗客もいつもより多く、手を振る私たちに答えてくれる方もたくさん居ました。
テント前に立ち止まって興味深く見ていた男性に、「原発のことどう思いますか?」と声をかけると「難しいですね」と言う答えが返ってきたので、原発の危険や電気は足りているということをお話して「考えて下さいね」とチラシを差し上げました。
原発をやめる事を難しいと考えている人たちをどう説得していくかが今後の私たちの課題ではないかと思います。 (I.K)
日曜夜のテント常連の雑談は、今回の選挙について不正選挙ではないか、の議論。未来の党・藤島利久氏が訴訟を起こすらしい、選挙システム提供の(株)ムサシが政治家役員だらけの(社)原子燃料政策研究会と関係し、未来の党の比例区と小選挙区との比率が多くの県でほぼ同一になっている、福島県の多くの市町村で1時間〜1時間半投票所を繰り上げ閉鎖したのはなぜ、などなど。確信を持って主張する人もいるがなかなか決定打はない。一層の追及を期待したい。
ついでに金曜(21日)夕刻の院内集会報告。参議院議員会館で美浜の会他が規制委員会に「ただちに大飯原発の運転停止を!」の署名5千筆を提出し、さらに院内交渉した。
前回大飯現地に行って調査されたトレンチについてこの週にも委員が数人ずつ追加調査し、更に来週28、29日に新しく掘り起こされたトレンチの追加調査を行う。いよいよ大飯活断層調査の大詰めだ。交渉の中で確認できたのは、規制庁安全規制管理官は「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審査の手引き」(平成22年12月20日)に従って「安全側への判断」する。しかしながら、何が確認できたら大飯を止めるのかの質問には規制庁は明確に答えない。
拡散シミュレーションは30km圏押付のためであったことを再確認できた。風向と風速を分離して時間を追うなどモデル自身に疑問があり、発生源定義・評価値定義(7日間100mSvは規制委員会検討で7日間50mSvに変更)・モデル化・モデル検証・妥当性保証などなど問題だらけ追及する気もしない。規制庁防災課が言うように「30km圏を確認する」ための便宜的でっちあげシミュレーションであった。 (K.M)
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@@@@@@@@@@@@@@@@@
@テントひろばからのお知らせ@
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1月4日(金) 仕事始めの日に、大規模な決起集会!(午後5時〜7時)
12・30 K&Fテントブラザーズジョイントコンサート&オキュパイ大飯の乱DVD上映会 17時〜
12・31 テント前年末紅白歌合戦 19時〜23時
1・1 元旦マラソン 11時〜14時
1・2 新春川柳句会
1・3 ニューイヤーコンサート 霞ヶ関の中心で愛を叫ぶ13時〜19時
1・4 テント”新春餅つき” 10時〜 バザー 14時〜
テント防衛・経産省抗議決起集会 17時〜19時
よろしければ、下のマークをクリックして!
![]()
よろしければ、もう一回!
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きのうは最後の官邸前金曜デモでした。
以下、2つの速報です。テントに対する圧力が高まるなか、テントひろばでは年
末年始もイベントが続きます。ぜひ参加して盛り上げていきましょう。
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●くじけない!遺影の前で誓う「脱原発」〜テントひろばで「あおぞら放送」と
「追悼会」
12月28日、雨天のなか今年最後の官邸前金曜デモがあった。経産省前テントひろ
ばでは、午後4時から「あおぞら放送」があり、脱原発派の立候補者(丸子安
子・三宅雪子・橋本久美の各氏で今回落選)による「総選挙振り返り」があっ
た。また「原発いらない福島の女たち」の椎名千恵子さん・黒田節子さんやテン
ト代表・渕上太郎さんらが出演し、テント474日を振り返った。黒田さんは「た
たかいは選挙だけでない。くじけない。やることは一杯ある。テントをつぶされ
ないためにも頑張ろう」と檄を飛ばした。ジョニーHは石原伸晃に捧げる替え歌
「ひよっちゃうな」を歌い、喝采を浴びた。午後5時すぎからは、100人以上がテ
ント前に集まり、今年亡くなった4人のテント仲間を追悼した。降りしきる雨の
なか、参加者は遺影の前で黙祷し、「脱原発」への決意を新たにした。(M)
↓写真速報
http://www.labornetjp.org/news/2012/1228shasin
↓アーカイブ録画(内容充実していました)
http://www.ustream.tv/recorded/28091666
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●「福島原発事故は終わっていない」〜12.28官邸前デモで菅井益郎さん訴え
「取り戻そう原発ゼロの国」のプラカードが目立つ。12月28日の官邸前には雨に
もかかわらず多くの人が集まり、「再稼働反対」「原発ゼロ」を訴えた。マイク
を握った菅井益郎さんは、「福島原発事故は終わっていない。世界から、将来を
担う子供たちから、我々一人ひとりが問われている」という黒川清国会事故調査
委員長の言葉を引用した語った。「安倍さんは国会で決議してつくられた『国会
事故調査委員会報告書』をちゃんと読んでいるか。しっかり読んでから対応すべ
きだ。国会事故調委員長の黒川清さんは、福島の生んだ世界の大学者、二本松出
身の朝河貫一を引いて、福島原発事故を反省して二度とこうした事故を起こさぬ
ようにと書いているが、国会議員はしっかり読んで活用すべきだ」と訴え
た。(Shinya)
↓写真報告
http://www.labornetjp.org/news/2012/1228shinya
↓高須裕彦さんの動画(国会正門前)
http://www.facebook.com/photo.php?v=467065103356396
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他の情報。井戸川町長不信任決議に関する堀切さんの記事が大反響です。ツイッ
ター転載がすでに379になっています。通常10〜20くらいですから、記録的な数
字です。関心の高さが窺われます。
↓
http://www.labornetjp.org/news/2012/1225idogawa
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松原 明 mgg01231@nifty.ne.jp
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http://www.labornetjp.org レイバーネット
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井戸川町長不信任決議に関する堀切さとみさんの記事/レイバーネット
12月20日、双葉町議会の最終日。井戸川克隆町長の不信任案が、可決成立した。議会を傍聴した私は、その瞬間を呆然とした思いで見つめていた。自分はただ傍聴してるだけで、何もできなかった痛恨の念があり、この数日間、ただただ呆然としていたが、多くの人から「双葉町長を励ましたい」「議会に抗議したい」そして「双葉町はこんなことでは終わらない」という町民の声が寄せられた。「正しいことしてるから叩かれるんだよ」。井戸川町長にもその声は届いているだろうし、思いに揺るぎはないことを思いつつ。(堀切さとみ・映画『原発の町を追われて〜避難民・双葉町の記録』制作者)
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双葉町議会のリポートをします。前町長の息子である(こんなレッテルを貼りたくもないのだが)岩本久人議員(写真下)が、不信任の理由を次のように述べた。
「町長は町民の声をきく努力をせず、町民との考え方にかい離があり、自分の考えに固執している。・・・それに比べて議会は、多くの町民の声をきいてきた」
「復興のためには福島県の汚染から出る放射炎汚染土壌やがれきの処分問題は避けてはとおれない。それなのに十一月二十八日の中間貯蔵施設の現地調査を議論する会議に、町長だけが欠席し、福島県や町を落胆させた」
これを受けて、井戸川町長(写真上)は「町民の不満が解消されないのは、事故責任者が我々を放置していたからに他ならない。健康問題、賠償問題など、町民に損をしてほしくないという思いで精いっぱい尽くしてきた。まだまだやるべき仕事が多くある中で、不信任は残念でならない。町民どおしがいがみあうことなく、一丸となって戦えるような仕組みづくりに、議会の皆さんは力を尽くしてほしい」と反論した。
この町長発言の後、岩本町議ないし他の議員からの意見があるのかと思ったが「質疑なし」「討論なし」で、本当にあっけなく採決になってしまった。私は議会の傍聴は初めてだったのだが、このやり取りをみていて、何か仕組まれたものを感じた。なぜ今、不信任なんだろう・・・。
井戸川町長を解任しようという動きは、これまでに二回あった。 理由は「町長は独断的だ」「役場が県外にあることで、県内に避難している町民は不利益を被っている」というものだ。町長は、双葉町民は県内・県外避難者の対立を深刻化させないために苦渋の決断として、役場の福島県内移転や、旧騎西高校の弁当の有料化などを決めた。にもかかわらず、三度目の不信任案が十二月二十日に出され、あっという間に八人の議員全員の賛成によって、可決成立してしまったのだ。誰かに頼まれたかのように、何の迷いもなく。
3・11の直後。井戸川町長は、町民を内部被ばくのリスクから遠ざけるため、役場を福島県外に移し、埼玉県の旧騎西高校に多くの町民を避難させた。私はそんな双葉町に共感し、握手したい気持ちで取材を始めた。
騎西高校は唯一残った避難所として、今も160人の町民が暮らしている。一方、福島県内では佐藤雄平知事、福島県立医大を中心に事故の被害を最小化するためのキャンペーンが張られ、「除染をするから帰還せよ」という政策がとられ続けてきた。井戸川町長はこの安易な帰還政策に反対し「チェルノブイリ基準」を示しながら「福島県内の多くの場所は、今なお人が住んではいけない汚染状況にある」と訴え続けた。すべては、目に見えない放射能から、子どもたちの未来を奪ってはならないという思いからだ。
十月にはジュネーブで、放射能汚染による内部被ばくから町民を守ろうとしない国の無策ぶり、無責任さを訴えたが、本来これは福島県知事がやるべきことだ。しかし実際にはそうはならず、小さな町の首長がたった一人で告発しに行くしかないということが、この国の惨状を示してあまりあると思う。
福島県内の自治体の多くが、帰還政策に追従していく中で、井戸川町長は、町民の命と権利を守るために孤立無援で闘ってきた。そんな町長の存在は「福島は安全だ」といって事故の責任をうやむやにする国、県、東電にとって、目の上のたんこぶだったに違いない。だからといって、国や東電が井戸川おろしをするわけにはいかなかったのだ。
岩本議員は「町長は町民の声を聴く努力をしていない」という。 こんな言葉が、双葉町民から出てくることに愕然とする。何を根拠にそう言うのか。町長は福島県内の仮設を回って懇談会をしてきた。仮設を回る回数が足りないというなら、もっと回ればよかったのか? そして、そういう町議こそどれだけ町民と向き合ったのか。
3・11直後の福島第一原発の爆発のとき、避難できず町にとり残された三百人の無念さを背負い続け、町民すべての被ばく検査が終わるまで、自分は検査をしないと言いはる町長を、私はとても暖かい人だと感じるのだが。よその人間が双葉町のことを見つめているのに、双葉の議会が町長のしてきたことを認めないというのは、・・・ちょっと度量の狭さを感じてしまう。
中間貯蔵施設の会議に出なかった町長のことを「自分の町、自分の考えだけでコトにあたろうとした」と岩本議員はいうが、自分の町のことを考えることがなぜ悪いのか。岩本議員は誰と向き合っているのだろう。町民感情の頭越しに着工を急ぐ、県と向き合ってるのかな。また町議たちは、町長が主張している「町民の健康問題」については、何も見解を言わない。私は町議ひとりひとりにそれを聞きたいと思う。井戸川町長にインタビューしたとき、「私は反原発ではない。ただ、日本を滅ぼしたくないだけだ。健康な子孫を残すということが大事で・・・・」と語った。そのことに対して、どうして誰も共感しないのだろうか。反論でもいい。なぜかかわろうとしないのか。
佐々木清一議長に至っては、議会の後の記者会見で「国とけんかするのも、放射能について言及するのもいいが、町民を一つにすることを考えるべき。自分ひとりの考えでなく、町長としてやるべきことは双葉郡をひとつにすることだ」と言った。自分の考えもなしに県のいいなりになることが、町民に向き合うこととどう結びつくのか。町民の頭越しに中間貯蔵施設を作ることを前提とする会議に対し「自分は反対だ」と表明することも許されない。・・・原発事故の最大の被害者である町の議長が、それを許さないのだ。とにかく歩調を合わせることが大事なのだ。こんな議会がどうして、町民のやるせなさに向き合えるんだろう? 前代未聞の世界的な原子力災害に対し、本気になって向き合う井戸川町長に、追いつける人は双葉町議会にはいない。
不信任が決まったことを知った、旧騎西高校の避難所の町民たちは「あんなに頑張ってくれてる町長なのに、本当に許せない」と、悔しさを隠せない様子だった。泣き出す人もいて、つらかった。傍聴席から「町長は町民思いだ!」と叫べばよかったのに、できなかった自分を苛んだ。しかしこの不信任決議は、マスコミの報道とは別にどんどん広がり、多くの人が井戸川町長にエールを送っている。そして今、町長不信任に抗議する、双葉町民の署名活動が始まった。「双葉の人間はおとなしい」と言ってきた人たちが、動き始めているのだ。日本社会はちょっとだけ成熟している・・と思う。
井戸川町長は、自分のしていることがすぐには理解されないことを知っている。そして、個人が自分の考えを表明することが、民主主義の基礎だということも。こんな人が、双葉町の中から登場してくることが、未来を作ることになる気がしてならない。
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*双葉町連絡先(井戸川町長激励先)
双葉町役場
◆埼玉支所 (双葉町災害対策本部)
住所 〒347-0105 埼玉県加須市騎西598-1(旧埼玉県立騎西高校内)
TEL 0480-73-6880(代表)(受付時間:午前8時30分から午後5時15分)
FAX 0480-73-6926
E-mail saitama@town.futaba.fukushima.jp
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経産省前テントひろば 470日目 テント日誌 12/23
<テント日誌 12/23(日)――経産省前テントひろば 470日目>
嵐の前の静けさか・・・ 静かな一日
大飯活断層調査大詰めへー直ちに運転停止を!
朝からどんより曇っていて雨になるかな?と心配しながらテントへ。
昨夜の風で落ちかけていた あおぞら放送の看板をKさんに直してもらい、雨で汚れた展示をはずして座り込みました。
午前中は人通りも少なくとても静か!
午後になって座り込みの人もふえ時折太陽も顔を見せてくれて少し明るい雰囲気になりました。
広瀬さんの講演を聞きにいらしたという郡山の女性が立ち寄って下さり、少し話して帰られました。
連休のせいか、観光バスの乗客もいつもより多く、手を振る私たちに答えてくれる方もたくさん居ました。
テント前に立ち止まって興味深く見ていた男性に、「原発のことどう思いますか?」と声をかけると「難しいですね」と言う答えが返ってきたので、原発の危険や電気は足りているということをお話して「考えて下さいね」とチラシを差し上げました。
原発をやめる事を難しいと考えている人たちをどう説得していくかが今後の私たちの課題ではないかと思います。 (I.K)
日曜夜のテント常連の雑談は、今回の選挙について不正選挙ではないか、の議論。未来の党・藤島利久氏が訴訟を起こすらしい、選挙システム提供の(株)ムサシが政治家役員だらけの(社)原子燃料政策研究会と関係し、未来の党の比例区と小選挙区との比率が多くの県でほぼ同一になっている、福島県の多くの市町村で1時間〜1時間半投票所を繰り上げ閉鎖したのはなぜ、などなど。確信を持って主張する人もいるがなかなか決定打はない。一層の追及を期待したい。
ついでに金曜(21日)夕刻の院内集会報告。参議院議員会館で美浜の会他が規制委員会に「ただちに大飯原発の運転停止を!」の署名5千筆を提出し、さらに院内交渉した。
前回大飯現地に行って調査されたトレンチについてこの週にも委員が数人ずつ追加調査し、更に来週28、29日に新しく掘り起こされたトレンチの追加調査を行う。いよいよ大飯活断層調査の大詰めだ。交渉の中で確認できたのは、規制庁安全規制管理官は「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審査の手引き」(平成22年12月20日)に従って「安全側への判断」する。しかしながら、何が確認できたら大飯を止めるのかの質問には規制庁は明確に答えない。
拡散シミュレーションは30km圏押付のためであったことを再確認できた。風向と風速を分離して時間を追うなどモデル自身に疑問があり、発生源定義・評価値定義(7日間100mSvは規制委員会検討で7日間50mSvに変更)・モデル化・モデル検証・妥当性保証などなど問題だらけ追及する気もしない。規制庁防災課が言うように「30km圏を確認する」ための便宜的でっちあげシミュレーションであった。 (K.M)
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@テントひろばからのお知らせ@
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1月4日(金) 仕事始めの日に、大規模な決起集会!(午後5時〜7時)
12・30 K&Fテントブラザーズジョイントコンサート&オキュパイ大飯の乱DVD上映会 17時〜
12・31 テント前年末紅白歌合戦 19時〜23時
1・1 元旦マラソン 11時〜14時
1・2 新春川柳句会
1・3 ニューイヤーコンサート 霞ヶ関の中心で愛を叫ぶ13時〜19時
1・4 テント”新春餅つき” 10時〜 バザー 14時〜
テント防衛・経産省抗議決起集会 17時〜19時
よろしければ、下のマークをクリックして!

よろしければ、もう一回!
